こみなと日記

2023年-2025年 フランス大学院留学

渡仏8周目 9年ぶりのルーブル美術館

10月23日〜29日

今週は多くの人に会った。

まずはカナダにワーキングホリデー制度を利用して留学していた方で初対面。母の高校時代の同級生の娘さんで日本に帰る前に色々な国を回っている。カナダでは半年後学学校に行き、その後に働いたらしい。モントリオールでは仕事が見つけられず、トロントに行ったらしい。理由はトロントは総人口約600万人とされているカナダ最大の都市で仕事が可能性が高いから。外国人が仕事を見つける時、その国の大都市に行くことはどの国も同じ傾向みたい。

フランスは初らしく、ルーブル美術館に一緒に行く。中央の透明なピラミッドから入館した。9年前に初めてルーブルに来た時は並ぶのが嫌で、ルーブル傍の別な入り口から入った。

ルーブルのピラミッドは1989年に完成。当時のフランス大統領フランソワ・ミッテランがパリ大改造計画の一環で推進した。当時は反対意見が飛び交ったが、今となってはパリの象徴のひとつとなりつつある。

会話しながらなので詳しくは観れず。とりあえずモナリザサモトラケのニケを一緒に観る。久しぶりにルーブル美術館に行ってみて、年間パスAmis de Louvreに入会するのも良いと感じた。

午後の授業まで時間があり、クラスメート複数名とカフェに行く。クラスメートと話す良い機会だった。隣に座った友人は大企業でのスタージュの経験を話してくれた。上司からのプレッシャーが強く、精神的に大変だったらしい。フランス人は働かないと言われているが、その言説に疑問を抱かせる話だった。

友人にお茶に誘われて紅茶のカフェに行く。彼女はフランスに長期間いて仕事もしているベテラン。彼女のことを何も知らない人から見ると悠々自適に見えるが、個々人はそれぞれ何かしらの悩みやトラブルを抱えている。みんな何かしら足りない。足りないものより足るを知ることの大事さを痛感する。

週末は国際大学都市の日本館で行われたハロウィンパーティーに参加。日本人の研究者や音楽家たちと交流できた。音楽家たちは練習場所の確保が大変らしい。確かにグランドピアノがある部屋で、かつ音に肝要な隣人を見つけることは難易度が高そう。一方、研究者は業績を積み上げるための論文と博士論文、そして卒業後のポスト探しに必死。こういった話を聞いた時、昔の私なら負けないようにがむしゃらに努力したと思う。しかし、今は自分の目的遂行に対して最小の努力を心がげているため、下手に焦ったりしなくなった。年の功を実感する。